41 (5)身体的拘束等の廃止 身体的拘束等とは 私達が普通に生活している中で、身体的拘束等を受けることは想像できない ことで、そのようなことをされたら自分の身に極めて異常な事態が起こってい ると認識するはずです。介護保険法では、高齢者の尊厳を守ることを法の目的 としていることから、何の理由もなく、身体的拘束等が行われることはあり得 ないことといえます。 一般に、人の行動の自由を奪う身体的拘束等が行われた場合は、刑法(明治 40年法律第45号)第220条の逮捕及び監禁の罪 25 や状況によっては同法 第208条(暴行) 26 等に該当する可能性があり、これは介護保険施設等の利 用者でも同様です。 介護保険制度の中では、サービス種別毎のそれぞれの運営基準(厚生労働省 令)によって、対象事業について「サービスの提供にあたっては、当該入所者 (利用者)又は他の入所者(利用者)等の生命又は身体を保護するため緊急や むを得ない場合を除き、身体的拘束等その他入所者(利用者)の行動を制限す る行為を行ってはならない。」旨規定されています。 このように身体的拘束等の原則禁止規定が置かれた上で、例外的に身体拘束 を行う場合の要件が規定されています。 なお、例外的に身体的拘束等を行うことができる場合の要件の規定があるサ ービス種別は次のとおりです。 ◎例外的に身体的拘束等を行う場合の要件の規定がある サービス種別一覧 ○ (介護予防)短期入所生活介護 ○ (介護予防)短期入所療養介護 ○ (介護予防)特定施設入居者生活介護 ○ 介護老人福祉施設 ○ 介護老人保健施設 ○ 介護療養型医療施設 ○ (介護予防)小規模多機能型居宅介護 ○ (介護予防)認知症対応型共同生活介護 ○ 看護小規模多機能型居宅介護 地域密着型特定施設入居者生活介護 25 刑法(明治40年法律第45号)第220条(逮捕及び監禁の罪)「不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、三月以 上七年以下の懲役に処する。」 26 刑法(明治40年法律第45号)第208条(暴行)「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年 以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。」