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介護ベッドに関する注意喚起について(依頼)
事務連絡

介護ベッドに関する注意喚起について(依頼) (事務連絡)

発出日:令和2年10月19日
更新日:令和2年10月19日
事 務 連 絡
令和2年10月19日
 
  都道府県
各 指定都市  介護保険担当主管部(局) 御中
  中 核 市
 
 
厚生労働省老健局
高 齢 者 支 援 課
認知症施策・地域介護推進課
老  人  保  健  課
 
 
介護ベッドに関する注意喚起について(依頼)
 
 
日頃より厚生労働行政の推進につきまして御理解・御協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
今般、消費者庁から別添のとおり「介護ベッドに関する注意喚起について(依頼)」(令和2年10月12日付け消安全360号消費者庁消費者安全課長通知)が発出されました。
令和2年9月16日消費者庁プレスリリース資料「介護ベッドと柵や手すりとの間に首などが挟まれる事故に注意―毎年死亡事故が発生しています―」(参考資料2参照)のとおり、介護ベッドは使用方法により重大事故につながることがあります。
つきましては、介護ベッドを安全に御使用いただくため、別添の内容について、十分御了知いただくとともに、管内市町村、サービス事業所等に対する周知等をお願い致します。
 
以上
 
 
<添付資料>
○別添
「介護ベッドに関する注意喚起について(依頼)」(令和2年10月12日消安全第360号消費者庁消費者安全課長通知)
 
○参考資料1
「介護ベッドに関する注意喚起(依頼)」(令和2年消安全第326号消費者庁消費者安全課長通知)
 
○参考資料2
令和2年9月16日消費者庁プレスリリース資料「介護ベッドと柵や手すりとの間に首などが挟まれる事故に注意―毎年死亡事故が発生しています―」
 
 
<参考情報>
○消費者庁
重大製品事故に関する公表資料・介護ベッド用手すりについての注意喚起等
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/2020/
https://www.caa.go.jp/notice/entry/020529/
 
○政府広報オンライン
ここにご注意!高齢者の製品事故不注意や誤使用で思わぬ事故に。
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201409/3.html
 
○医療・介護ベッド安全普及協議会
安全対策に関するパンフレット、医療・介護ベッド安全点検チェック表を公表しています。
http://www.bed-anzen.org/
 
○独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)
平成30年9月13日(木)
安全な暮らしを高齢者と共に~事故を防ぐ注意ポイントを紹介~
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2018fy/prs180913.html
 
 

 
別添
 
消安全360号
令和2年10月12日
 
厚生労働省 老健局 高齢者支援課長 殿
 
 
消費者庁 消費者安全課長
( 公 印 省 略 )
 
 
介護ベッドに関する注意喚起について(依頼)
 
 
平素より、消費者行政の推進に御理解・御協力をいただき、誠にありがとうございます。
消費者庁では、9月16日付けで、消費者に向けた注意喚起「介護ベッドと柵や手すりとの間に首などが挟まれる事故に注意-毎年死亡事故が発生しています-」の公表を行いました。関連して、同日に「消費者庁Twitter」、「消費者庁Facebook」でも発信し、消安全第326号「介護ベッドに関する注意喚起(依頼)」(消費者庁消費者安全課長通知)により、都道府県・政令指定都市消費者行政担当課長宛てに周知を依頼しました。
貴省におかれましても、関係機関等へ御周知くださいますようお願いいたします。
 
以上
 
参考資料1:消安全第326号「介護ベッドに関する注意喚起(依頼)」(消費者庁消費者安全課長通知)
参考資料2:令和2年9月16日消費者庁プレスリリース資料「介護ベッドと柵や手すりとの間に首などが挟まれる事故に注意-毎年死亡事故が発生しています-」
 
 
<本件問合せ先>
消費者庁消費者安全課 朝倉、むつかど
TEL:03-3507-9137(直通)
 
 

 
参考資料1
 
消安全第326号
令和2年9月16日
 
都道府県・政令指定都市 消費者行政担当課長 殿
 
 
消費者庁消費者安全課長
( 公 印 省 略 )
 
 
介護ベッドに関する注意喚起について(依頼)
 
 
平素より、消費者行政の推進に御理解・御協力をいただき、誠にありがとうございます。
本日、別添により消費者に向けた注意喚起「介護ベッドと柵や手すりとの間に首などが挟まれる事故に注意-毎年死亡事故が発生しています-」の公表を行いました。関連して、同日に「消費者庁Twitter」、「消費者庁Facebook」でも発信しました。
各地方公共団体におかれましては、別添資料を御活用いただき、管内の消費者に対する周知・啓発に御協力をお願いいたします。
なお、本通知の内容につきましては、管内の市区町村へ御周知くださいますようお願いいたします。
 
 
 
<本件問合せ先>
消費者庁消費者安全課 朝倉、睦門(むつかど)
 TEL:03-3507-9137(直通)
 
 

 
参考資料2
 
消費者庁 News Release

令和2年9月16日 
 
介護ベッドと柵や手すりとの間に首などが挟まれる事故に注意
―毎年死亡事故が発生しています―
 
高齢者が介護ベッドと柵や手すりとの間に首を挟んで死亡する事故が毎年発生しています。介護ベッドを利用される方は、以下の点を再度確認し、事故を防ぎましょう。
1. 隙間に注意!
➢ ベッドや手すりの組合せによっては、隙間が大きくなり、頭や首、手足が入り込みます。隙間を埋める対応品、全体を覆うカバーやクッションなどで隙間を埋めて使用しましょう。
➢ 平成21年にJISが改正され、ベッド用手すりの隙間の見直しなどが行われています。古いベッドをお使いの方は特に注意しましょう。
2. 転倒に注意!
➢ ベッド周りは常に整理整頓し、利用者が無理な姿勢を取っていないか確認しましょう。
3. ベッド操作に注意!
➢ 電動ベッドにより、ベッドと床との間や手すりとマットレスの間に挟まる事故も発生しています。手元スイッチは安全な場所に置き利用者の手足の位置を確認してから動かしましょう
 
 
 
1. 介護ベッドの柵及び手すりについて
在宅介護のため、家庭で介護ベッドを利用する方も多いのではないでしょうか。介護ベッドは、ベッドの高さを調節する機能や、背上げ、膝上げ機能があり、ベッド用の柵及び手すり(以下、「手すり等」という。)を取り付けることができるものを言います。医療・介護用ベッドの国内生産台数は近年20万台付近で推移しており、また、介護保険における介護ベッド及び手すり等付属品貸与の給付件数は平成19年以降、増加傾向にあります(図1)1
図1 介護保険における介護ベッド貸与の給付件数
図1 介護保険における介護ベッド貸与の給付件数
 
柵(サイドレール)は、ベッドを使用者の転落や寝具の落下を防止するため、また、手すり(ベッド用グリップ)は、ベッド上での起き上がりやベッドからの立ち上がりなどの動作を補助するため、様々なタイプが使用されています。
 
柵【サイドレール】 手すり【ベッド用グリップ】
 柵【サイドレール】   手すり【ベッド用グリップ】 
 
 

1 厚生労働省「介護給付費等実態統計(旧:介護給付費等実態調査)」特殊寝台の給付件数(各年5月〜4月の審査分)より
 
 
2. 消費者事故等の件数
消費者庁の事故情報データバンク2には、平成27年1月から令和2年7月末までの約5年間に、介護ベッドの手すり等に関する事故が36件寄せられました。そのうち21件が死亡事故、11件が治療期間1か月以上の事故でした。毎年5件程度、死亡事故文は1か月以上の重傷事故が発生しています(図2)。
図2 介護ベッドの手すり等に挟まれる事故
図2 介護ベッドの手すり等に挟まれる事故
 
事故の状況と傷害部位別では、手すり等とベッドの間に挟まる事故が最も多く、次に手すり等の隙間に腕が挟まる事故が多く発生していました。ベッドと床の間に挟まる事故、手すり等とマットレスの間に挟まる事故等、ベッド操作に伴う事故も多く発生しています(図3、4)。
図3 事故が発生した状況と傷害を受けた部位
図3 事故が発生した状況と傷害を受けた部位
 
 

2 「事故情報データバンク」は、関係機関から「事故情報」「危険情報」を広く収集し、事故防止に役立てるために、消費者庁が独立行政法人国民生活センターと連携して運用しているデータ収集・情報提供システム(平成22年4月運用開始)です。なお、事実関係及び因果関係が必ずしも確認されていない事例を含みます。
 
 
手すり等とベッドの間に挟まる事故   手すり等とベッドの間に挟まる事故
手すり等とベッドの間に挟まる事故
 
手すり等の隙間に挟まる事故
ベッドと床に挟まれる事故   手すり等とマットレスに挟まれる事故
ベッドと床に挟まれる事故
 
手すり等とマットレスに挟まれる事故
図4 介護ベッド及び手すり等の隙間に挟まれる事故3
 
また、介護ベッドの手すり等とは別に置き型手すり(図5)やポータブルトイレの手すりに関する事故情報が9件寄せられ、死亡事故が1件発生していました。
図5 置き型手すり
図5 置き型手すり
 
3. 事故情報データバンクにおける事故事例
【事例1】
(手すりとベッドの隙間に挟まる事例)
施設で使用者が介護ベッド用手すりと介護ベッドの間にけい部が挟まった状態で発見され、病院に搬送後、死亡が確認された。
(平成30年10月発生、80歳代、女性)
 

3 図は、医療・介護ベッド安全普及協議会「電動介護ベッドハンドブック」「続 医療・介護ベッドここが危ない!!」「ベッド柵類でのはさまれについてのご注意」から
http://www.bed-anzen.org/use/anzen.html http://www.bed-anzen.org/use/ http://www.bed-anzen.org/use/tyuui.html
 
【事例2】
(手すり自体の隙間に挟まる事例)
介護ベッド用手すりの隙間に右腕が挟まった状態で発見され、負傷していた。
(令和元年12月発生、50歳代、男性)
 
【事例3】
(手すりとマットレスの隙間に挟まる事例)
家族が昇降機能のある介護ベッドのスイッチを操作したところ、使用者の右腕が介護ベッド用手すりと介護ベッドのマットレスの隙間に挟まり、負傷した。
(平成29年8月発生、90歳代)
 
【事例4】
(ベッド下のフレーム等の隙間に挟まる事例)
使用中の介護用ベッドの下部にあるフレーム等の隙間に腕が挟まり動けない状態で長時間経過したところを発見された後、搬送先の病院で挫滅症候群による多臓器不全により死亡。
(令和元年12月発生、80歳代、女性)
 
【事例5】
(ポータブルトイレの手すりに挟まる事例)
使用者がポータブルトイレの手すり枠に頭部が挟まった状態で発見され、死亡が確認された。
ポータブルトイレの手すりに挟まる事例
(令和元年5月発生、90歳代、男性)
 
4. 事故を防ぐために
1. 隙間に注意!
➢ ベッドや手すり(サイドレール)の組合せによっては、隙間が大きくなり、頭や首、手足が入り込みます。隙間を埋める対応品、全体を覆うカバーやクッシヨンなどで隙間を埋めて使用しましょう。
サイドレールカバー
スペーサー
ベッド用グリップカバー
サイドレールカバー スペーサー ベッド用グリップカバー
 
➢ 平成21年にJISが改正され、ベッド用手すりの隙間の見直しなどが行われています。古いベッドをお使いの方は特に注意しましょう。
項目の代表例(JIS規格文を要約しています)
【JISマーク表示例】
JISマークはその製品が一定の品質や性能を確保していることを証明するものですが、使い方を誤ると事故が発生してしまいます。取扱説明書をよく読んで使用しましょう。
 
2. 転倒に注意!
➢ ベッド周りは常に整理整頓し、利用者が無理な姿勢を取っていないか確認しましょう。
その際、電源コードの上に重いものが置いてあると、断線し火災の原因になることがあります。使用しないときはプラグを抜いて、ホコリ等がたまっていないか確認しましょう。
 
3. ベッド操作に注意!
➢ 電動ベッドのリモコンがベッド下に落ちてしまい、取ろうとしてベッドと床との間に挟まる事故や、背上げや膝上げの際、使用者の腕や足がベッドからはみ出ていたために、手すり等とマットレスの間に挟まる事故が発生しています。手元スイッチは安全な場所に置き利用者の手足の位置を確認してから動かしましょう
 
 
 
<参考情報>
○消費者庁
重大製品事故に関する公表資料・介護ベッド用手すりについての注意喚起等
 
○政府広報オンライン
ここにご注意!高齢者の製品事故 不注意や誤使用で思わぬ事故に。
 
○医療・介護ベッド安全普及協議会
安全対策に関するパンフレット、医療・介護ベッド安全点検チェック表を公表しています。
 
○独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)
平成30年9月13日(木)
安全な暮らしを高齢者と共に 〜事故を防ぐ注意ポイントを紹介〜
さくに腕が挟まれた事故の再現映像
 
 
 
<本件に関する問合せ先>
 
消費者庁消費者安全課
TEL:03(3507)9137(直通)
FAX:03(3507)9290
 
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