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令和7年度介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業の実施について
老発1225第3号

令和7年度介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業の実施について (老発1225第3号)

発出日:令和7年12月25日
更新日:令和7年12月25日
老発 1 2 2 5 第 3 号
令和7年 12 月 25 日
 
各 都道府県知事 殿
 
厚生労働省老健局長
(公印省略)
 
 
令和7年度介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業の実施について
 
 
「「強い経済」を実現する総合経済対策」(令和7年11月21日閣議決定)において、「介護分野の職員の処遇改善については、累次の取組を講じてきた結果、介護職員の賃金は改善してきたものの、他産業とはまだ差があり、人材不足が厳しい状況にあるため、他職種と遜色のない処遇改善に向けて、令和8年度介護報酬改定において、必要な対応を行うこととし、報酬改定の時期を待たず、人材流出を防ぐための緊急的対応として、賃上げ・職場環境改善の支援を行う」こととされたことを踏まえ、賃上げに向けた取組等に必要な緊急の措置を講じることとし、今般、別紙のとおり「令和7年度介護保険事業費補助金(介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援) 実施要綱」を定め、令和7年12月16日から適用することとしたので通知する。
ついては、管内市町村(特別区を含む。)に対して周知をお願いするとともに、本事業の適正かつ円滑な実施に向け、特段の御配慮をお願いする。
 
 

 
 
別紙
 
令和7年度介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業 実施要綱
 
1 事業の目的
介護分野の人材不足が厳しい状況にあるため、他職種と遜色のない処遇改善に向けて、必要な対応を行うこととされている令和8年度介護報酬改定の時期を待たず、人材流出を防ぐための緊急的対応として、賃上げ・職場環境改善の支援を行うことを目的とする。
 
2 実施主体
本事業の実施主体は、都道府県とする。
 
3 事業の内容
介護従事者に対して幅広く賃上げ支援を実施し、生産性向上や協働化に取り組む介護サービス事業所又は介護保険施設(介護予防・日常生活支援総合事業を含む。以下「介護サービス事業所等」という。)の介護職員に対して賃上げ支援を上乗せするとともに、介護職員について、職場環境改善に取り組む介護サービス事業所等の支援を行う。
 
4 対象事業所及び対象者
(1)対象事業所
本事業の対象は、以下のいずれかに該当する介護サービス事業所等とする。
① 別紙1表1に掲げるサービス類型の介護サービス事業所等であって、6(1)の要件を満たすもの
② 別紙1表2に掲げるサービス類型の介護サービス事業所等であって、6(2)の要件を満たすもの
③ 別紙1表3に掲げるサービス類型の介護サービス事業所等であって、6(3)の要件を満たすもの
本事業が人材流出を防ぐための緊急的対応としての支援であることを踏まえ、基準月は令和7年 12 月とし、原則、令和7年 12 月におけるサービス提供による報酬額から、6月分の補助額を算出することとする。
なお、以下の介護サービス事業所等は本補助金の対象外とする。
  •  令和8年4月以降に新規開設された介護サービス事業所等
  •  8(1)の計画書の提出時点で廃止・休止となることが明らかになっている介護サービス事業所等
  •  別紙1表4に掲げる居宅療養管理指導、福祉用具貸与、特定福祉用具販売、介護予防居宅療養管理指導、介護予防福祉用具貸与及び特定介護予防福祉用具販売
介護予防・日常生活支援総合事業については、第一号訪問事業及び第一号通所事業(従前相当サービス(市町村(特別区を含む。以下同じ。)が定める基準であって、介護保険法施行規則第 140 条の 63 の6第1号に定める基準に該当する基準に基づき実施されるサービス)及びサービス・活動A(市町村が定める基準であって、介護保険法施行規則第 140 条の 63 の6第2号に定める基準に該当する基準に基づき実施されるサービス)のうち、市町村において介護職員等処遇改善加算(以下「処遇改善加算」という。)に相当する加算が設けられている場合に限る。)並びに第一号介護予防支援事業を本事業の対象とする。
(2)対象者
本事業の対象者は、以下のとおりとする。
① 6(1)①、6(2)①又は6(3)の要件を満たす介護サービス事業所等について、当該要件を満たした場合に設定された交付率に基づき算出される補助額については、当該介護サービス事業所等に勤務する介護従事者を対象とする。
② 6(1)②又は③若しくは(2)②又は③の要件を満たす介護サービス事業所等について、当該要件を満たした場合に設定された交付率に基づき算出される補助額については、当該介護サービス事業所等に勤務する介護職員(ただし、当該介護サービス事業所等において、介護職員以外の職員を改善の対象に加えることも可能。)を対象とする。
 
5 補助額
介護サービス事業所等に対する補助額は、以下の式により被保険者ごとの補助額を算出し、介護サービス事業所等ごとに補助額を合計することで確定することとする。なお、被保険者ごとの補助額の算出に当たっては、1円未満の端数は切り捨てとする。
被保険者ごとの補助額 = 基準月の介護総報酬 × 交付率
※ 基準月の介護総報酬は、基準月の介護報酬総単位数(基本報酬サービス費に各種加算減算を加えた単位数をいう。)に、1単位の単価を乗じたもの。
※ 交付率は、サービス類型及び6の補助金の要件別に6月分として設定された別紙1表1、表2及び表3に掲げる交付率とする。
※ 基準月は、原則、令和7年 12 月とする。
 
6 補助金の要件
(1)別紙1表1に掲げるサービス類型の介護サービス事業所等
以下の①を満たす介護サービス事業所等であること。また、①の要件に加えて、②及び③の要件を満たす介護サービス事業所等又は③の要件を満たす介護サービス事業所等に対しては、それぞれの要件に応じて設定された交付率を乗じて算出される補助額が加算される。
① 基準月において、処遇改善加算を算定していること。ただし、基準月において処遇改善加算を取得していない場合であっても、申請時に処遇改善加算を算定している又は処遇改善加算の算定を誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月から処遇改善加算を算定しているものとして取り扱う。なお、処遇改善加算の算定を誓約した場合は、介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業実績報告書(以下「実績報告書」という。)において処遇改善加算の算定について報告することとする。
② 基準月において、生産性向上や協働化に係る取組として以下のいずれかの取組を行っていること。
(ア)ケアプランデータ連携システム(厚生労働省がケアプランデータ連携システムと同等の機能とセキュリティを有するシステムとして認めたものを含む。以下同じ。)に加入していること。ただし、基準月において、ケアプランデータ連携システムに加入していない場合であっても、申請時にケアプランデータ連携システムに加入している又はケアプランデータ連携システムの加入を誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月からケアプランデータ連携システム加入しているものとして取り扱うこととする。なお、ケアプランデータ連携システムの加入を誓約した場合は、実績報告書においてケアプランデータ連携システムの加入について報告することとする。
(イ)介護サービス事業所等が所属する法人が、社会福祉法(昭和26年法律第45号)第128条第1号イに規定する社会福祉連携推進法人(以下単に「社会福祉連携推進法人」という。)に所属していること。
③ 職場環境改善等に向けて、以下の(ア)~(ウ)のいずれかの取組の実施を計画又は既に実施していること。ただし、②の要件を満たしている場合は、③の要件を満たしているものとして取り扱うこととする。また、令和6年度介護人材確保・職場環境改善等事業による補助金の交付を受けている介護サービス事業所等については、職場環境改善等に向けた取組を既に実施していることとみなし、当該要件を満たしているものとして取り扱うこととする。
(ア)介護職員等の業務の洗い出しや棚卸しなど、現場の課題の見える化
(イ)業務改善活動の体制構築(委員会やプロジェクトチームの立ち上げ又は外部の研修会の活動等)
(ウ)業務内容の明確化と職員間の適切な役割分担の取組
 
(2)別紙1表2に掲げるサービス類型の介護サービス事業所等
以下の①を満たす介護サービス事業所等であること。また、①の要件に加えて、②及び③の要件を満たす介護サービス事業所等又は③の要件を満たす介護サービス事業所等に対しては、それぞれの要件に応じて設定された交付率を乗じて算出される補助額が加算される。
① 基準月において、処遇改善加算を算定していること。ただし、基準月において処遇改善加算を取得していない場合であっても、申請時に処遇改善加算を算定している又は処遇改善加算の算定を誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月から処遇改善加算を算定しているものとして取り扱う。なお、処遇改善加算の算定を誓約した場合は、実績報告書において処遇改善加算の算定について報告することとする。
② 基準月において、生産性向上や協働化に係る取組として以下のいずれかの取組を行っていること。
(ア)生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡを算定していること。ただし、基準月において、生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡを算定していない場合であっても、申請時に生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡを算定している又は生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡの算定を誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月から生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡを算定しているものとして取り扱うこととする。なお、生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡの算定を誓約した場合は、実績報告書において生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡの算定について報告することとする。
(イ)ケアプランデータ連携システムに加入していること(小規模多機能型居宅介護及び介護予防小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、短期入所生活介護及び介護予防短期入所生活介護並びに短期入所療養介護及び介護予防短期入所療養介護に限る。また、小規模多機能型居宅介護及び介護予防小規模多機能型居宅介護並びに看護小規模多機能型居宅介護については、短期利用型サービスを含む。)。ただし、基準月において、ケアプランデータ連携システムに加入していない場合であっても、申請時にケアプランデータ連携システムに加入している又はケアプランデータ連携システムの加入を誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月からケアプランデータ連携システム加入しているものとして取り扱うこととする。なお、ケアプランデータ連携システムの加入を誓約した場合は、実績報告書においてケアプランデータ連携システムの加入について報告することとする。
(ウ)介護サービス事業所等が所属する法人が、社会福祉連携推進法人に所属していること。
③ 職場環境改善等に向けて、以下の(ア)~(ウ)のいずれかの取組の実施を計画又は既に実施していること。ただし、②の要件を満たしている場合は、③の要件を満たしているものとして取り扱うこととする。また、令和6年度介護人材確保・職場環境改善等事業による補助金の交付を受けている介護サービス事業所等については、職場環境改善等に向けた取組を既に実施していることとみなし、当該要件を満たしているものとして取り扱うこととする。
(ア)介護職員等の業務の洗い出しや棚卸しなど、現場の課題の見える化
(イ)業務改善活動の体制構築(委員会やプロジェクトチームの立ち上げ又は外部の研修会の活動等)
(ウ)業務内容の明確化と職員間の適切な役割分担の取組
 
(3)別紙1表3に掲げるサービス類型の介護サービス事業所等
以下の①又は②のいずれかを満たす介護サービス事業所等であること。
① 基準月において、生産性向上や協働化に係る取組として以下のいずれかの取組を行っていること。
(ア)ケアプランデータ連携システムに加入していること。ただし、基準月において、ケアプランデータ連携システムに加入していない場合であっても、申請時にケアプランデータ連携システムに加入している又はケアプランデータ連携システムの加入を誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月からケアプランデータ連携システム加入しているものとして取り扱うこととする。なお、ケアプランデータ連携システムの加入を誓約した場合は、実績報告書においてケアプランデータ連携システムの加入について報告することとする。
(イ)介護サービス事業所等が所属する法人が、社会福祉連携推進法人に所属していること。
② 基準月において、処遇改善加算Ⅳの算定に準ずる(ア)から(ウ)までの要件を全て満たすこと。
(ア)任用要件・賃金体系の整備等
次の一から三までを全て満たすこと。
一 職員の任用の際における職位、職責、職務内容等に応じた任用等の要件(職員の賃金に関するものを含む。)を定めていること。
二 一に掲げる職位、職責、職務内容等に応じた賃金体系(一時金等の臨時的に支払われるものを除く。)について定めていること。
三 一及び二の内容について就業規則等の明確な根拠規程を書面で整備し、全ての職員に周知していること。
ただし、常時雇用する者の数が 10 人未満の事業所等など、労働法規上の就業規則の作成義務がない事業所等においては、就業規則の代わりに内規等の整備・周知により上記三の要件を満たすこととしても差し支えない。また、申請時に上記一及び二の定めの整備を行うことを誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月から当該要件を満たしたものと取り扱うこととする。当該誓約をした場合は、実績報告書において当該定めの整備を行った旨を報告することとする。
(イ)研修の実施等
次の一及び二を満たすこと。
一 職員の職務内容等を踏まえ、職員と意見を交換しながら、資質向上の目標及び a又はbに掲げる事項に関する具体的な計画を策定し、当該計画に係る研修の実施又は研修の機会の確保をしていること。
a 資質向上のための計画に沿って、研修機会の提供又は技術指導等(OJT、OFF-JT 等)を実施するとともに、職員の能力評価を行うこと。
b 資格取得のための支援(研修受講のための勤務シフトの調整、休暇の付与、費用(交通費、受講料等)の援助等)を実施すること。
二 一について、全ての職員に周知していること。
ただし、申請時に上記一の計画を策定し、研修の実施又は研修機会の確保を行うことを誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月から当該要件を満たしたものと取り扱うこととする。当該誓約をした場合は、実績報告書において、当該計画の策定等を行った旨を報告することとする。
(ウ)職場環境等要件
別紙1表5に掲げる「入職促進に向けた取組」、「資質の向上やキャリアアップに向けた支援」、「両立支援・多様な働き方の推進」、「腰痛を含む心身の健康管理」及び「やりがい・働きがいの醸成」の区分ごとに1以上の取組を実施し、「生産性向上 (業務改善及び働く環境改善)のための取組」のうち2以上の取組を実施すること。ただし、1法人あたり1の施設又は事業所のみを運営するような法人等の小規模事業者は、㉔の取組を実施していれば、「生産性向上(業務改善及び働く環境改善)のための取組」の要件を満たすものとする。ただし、申請時に職場環境等要件に係る取組を行うことを誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月から当該要件を満たしたものと取り扱うこととする。当該誓約をした場合は、実績報告書において、当該職場環境等要件に係る取組を行った旨を報告することとする。
 
7 補助対象経費
(1)賃金改善経費
① 賃金改善の方法
本事業の対象となる介護サービス事業所等を運営する介護サービス事業者又は介護保険施設(介護予防・日常生活支援総合事業の事業者を含む。以下「介護サービス事業者等」という。)は、サービス類型及び6の補助金の要件別に設定された別紙1表1、表2及び表3に掲げる交付率のうち、賃金改善経費分として設定された交付率により算出された補助額に相当する介護従事者の賃金(基本給、手当、賞与等(退職手当を除く。以下同じ。)をいう。)の改善(以下「賃金改善」という。)を実施しなければならない。ただし、6(1)②又は(2)②の要件を満たす介護サービス事業所等を運営する介護サービス事業者等においては、別紙1表1及び表2に掲げる交付率のうち、第5欄に掲げる交付率により算出された補助額については、介護職員への配分を基本とするが、介護サービス事業者等の判断により、介護職員以外の職種への配分も含め、事業所内で柔軟な配分を認めることとする。
賃金改善は、基本給、手当、賞与等のうち対象とする賃金項目を特定した上で行うものとする。その際、介護サービス事業者等は、特定した賃金項目を含め、補助金の交付対象期間において、前年同時期と比較し、賃金改善の対象とした職員の平均的な賃金水準(賃金の高さの水準をいう。以下同じ。)を低下させてはならない。また、安定的な処遇改善が重要であることから、基本給による賃金改善が望ましいが、介護サービス事業所等の判断により、その他の手当、一時金等を組み合わせて実施しても差し支えない。
ただし、例えば、一部の職員に加算を原資とする賃金改善を集中させることや、同一法人内の一部の事業所のみに賃金改善を集中させることなど、職務の内容や勤務の実態に見合わない著しく偏った配分は行わないこと。
② その他
(ア)賃金改善方法の周知について
本補助金を申請する介護サービス事業者等は、対象となる介護サービス事業所等における賃金改善を行う方法等について、申請書を用いるなどにより職員に周知するとともに、就業規則等の内容についても介護従事者に周知すること。
介護従事者から本補助金に係る賃金改善に関する照会があった場合は、当該職 員の賃金改善に係る内容について、書面を用いるなど分かりやすく回答すること。
(イ)労働法規の遵守について
介護サービス事業者等は、本補助金の目的等を踏まえ、労働基準法等の労働法規を遵守しなければならない。
 
(2)職場環境改善等経費
介護サービス事業者等(6(1)③又は6(2)③の要件を満たす介護サービス事業所等を運営する介護サービス事業者等に限る。以下この(2)において同じ。)は、別紙1表1及び表2に掲げる交付率のうち、第6欄に掲げる交付率により算出された補助額に相当する職場環境改善の取組の経費に充てることができる。当該職場環境改善等経費には、介護助手等を募集するための経費及び職場環境改善等(例えば、処遇改善加算の職場環境等要件の更なる実施)のための様々な取組を実施するための研修費等の経費が含まれる。ただし、介護テクノロジー導入・協働化等支援事業の対象経費(介護テクノロジー等の機器購入費用)に充当することはできない。
また、介護サービス事業者等は、別紙1表1及び表2に掲げる交付率のうち、第6欄に掲げる交付率により算出された補助額に相当する介護職員等(介護職員以外のその他の職員を賃金改善の対象としている介護サービス事業者等については、その他の職員を含む。)の賃金改善に充てることができる。賃金改善は、基本給、手当、賞与等のうち対象とする賃金項目を特定した上で行うものとする。その際、介護サービス事業者等は、補助金の交付対象期間において、前年同時期と比較し、賃金改善の対象とした職員の平均的な賃金水準を低下させてはならない。
介護サービス事業者等は、当該事業所における職場環境改善等経費に係る賃金改善を行う方法等について職員に周知しなければならない。また、職員から職場環境改善等経費に係る賃金改善に関する照会があった場合には、当該職員に関係する賃金改善の内容について、書面を用いる等の方法で分かりやすく回答すること。
 
8 都道府県知事への届出
(1)計画書等の作成・提出
介護サービス事業者等は、介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業計画書
(以下「計画書」という。)を、次の一及び二に掲げる事項について、別紙様式により作成の上、都道府県知事に提出すること。
一 補助金の支給要件
6に掲げる要件をいう。二 補助金の充当経費
当該事業による補助額により、賃金改善経費及び職場環境改善等経費への充当方法をいう。
(2)実績報告書等の作成・提出
介護サービス事業者等は、実績報告書を、次の一から四までに掲げる事項について、別紙様式により作成の上、都道府県知事に提出し、2年間保存することとする。その際、三及び四の合計の金額は一の金額以上となるようにすること。また、三の金額は二の金額以上となるようにすること。
一 補助金の総額
二 補助金の総額のうち賃金改善経費の総額
三 賃金改善の所要額
四 職場環境改善の所要額
研修費、介護助手等の募集経費、その他の金額ごとに、職場環境改善の所要額について記載すること。その他の金額に記入がある場合には、使用用途について、具体的に記載を行うこと。その際、都道府県は、介護テクノロジー導入・協働化等支援事業の対象経費(介護テクノロジー等の機器購入費用)に用いられていないことを確認すること。
(3)届出内容を証明する資料の保管及び提示
補助金の交付を受けようとする介護サービス事業者等は、計画書の提出に当たり、計画書のチェックリストを確認するとともに、記載内容の根拠となる資料及び以下の書類を2年間保管し、都道府県知事から求めがあった場合には速やかに提示しなければならない。
イ 労働基準法(昭和 22 年法律第 49 号)第 89 条に規定する就業規則(賃金・退職手当・臨時の賃金等に関する規程を就業規則と別に作成している場合には、それらの規程を含む。)
ロ 労働保険に加入していることが確認できる書類(労働保険関係成立届、労働保険概算・確定保険料申告書等)
(4)都道府県知事への変更の届出
介護サービス事業者等は、計画書に変更(次の①から③までのいずれかに該当する場合に限る。)があった場合には、都道府県知事に別紙様式4の変更届出書を用いて変更の届出を行う。その際、①から③までに定める様式についても届け出ること。
① 会社法(平成 17 年法律第 86 号)の規定による吸収合併、新設合併等により、計画書の作成単位が変更となる場合
当該変更後の別紙様式2-1又は別紙様式2-2について届け出ること。
② 複数の介護サービス事業所等について一括して申請を行う事業者において、当該申請に関係する介護サービス事業所等に変更(廃止等の事由による。)があった場合当該変更後の別紙様式2-1又は別紙様式2-2に加えて、別紙様式2-3について届け出ること。
③ 就業規則を改訂(介護従事者の処遇に関する内容に限る。)した場合は、当該改訂の概要
(5)特別事情届出書
事業の継続を図るために、職員の賃金水準(処遇改善加算による賃金改善分を除く。以下この(5)において同じ。)を引き下げた上で賃金改善を行う場合には、以下の①から④までの事項を記載した別紙様式4の特別な事情に係る届出書(以下「特別事情届出書」という。)を都道府県知事に届け出ること。
① 本補助金の交付を受けている介護サービス事業所等の法人の収支(介護事業による収支に限る。)について、サービス利用者数の大幅な減少等により経営が悪化し、一定期間にわたって収支が赤字である、資金繰りに支障が生じる等の状況にあることを示す内容
② 介護従事者の賃金水準の引下げの内容
③ 当該法人の経営及び介護従事者の賃金水準の改善の見込み
④ 介護従事者の賃金水準を引き下げることについて適切に労使の合意を得ていること等の必要な手続きに関して、労使の合意の時期及び方法 等
 
9 留意事項
(1)補助金の返還
都道府県知事は、補助金の交付を受ける介護サービス事業所等が次の①又は②に該当する場合は、既に交付を受けた補助金の一部又は全部を返還させることができる。なお、複数の介護サービス事業所等を有する介護サービス事業者等(法人である場合に限る。)であって一括して計画書を作成している場合、当該介護サービス事業所等の指定権者間において協議し、必要に応じて監査等を連携して実施すること。
① 補助金の補助額に相当する賃金改善や職場環境の改善が行われていない、賃金水準の引下げを行いながら8(5)の特別事情届出書の届出が行われていない、労働法規を遵守していない等、本要綱に記載の要件を満たさない場合
② 虚偽又は不正の手段により補助金を受けた場合
(2)補助金の要件の周知・確認等
都道府県は、補助金の要件の周知に努めるとともに、補助金の交付を受けている介護サービス事業所等が補助金の要件を満たすことについて適切に確認する等、適切な運用に努められたい。
(3)様式の取扱い
処遇改善加算等と同様、様式の取扱いについては以下のとおりとすること。
① 別紙様式は、原則として、都道府県において変更を加えないこと。
② 計画書及び実績報告書の内容を証明する資料については、介護サービス事業者等において適切に保管されることを確認し、都道府県からの求めがあった場合に事業者等が速やかに提出することを要件とするが、届出時に全ての事業者等から一律に添付を求めてはならないこと。
③ 別紙様式について押印は要しないこと。
(4)支払について
補助額の介護サービス事業者等に対する支払(振込)については、原則として、法人ごとに一つの口座に対して行うものとする。その際、振込先口座は、原則として、介護サービス事業者等が各都道府県国民健康保険団体連合会(以下「国保連」という。)に介護給付費等の振込先口座として登録している口座とし、各都道府県が各国保連から必要な口座情報の提供を受けることについて、別紙様式2を用いて、介護サービス事業者等から同意を得ることとする。ただし、民間事業者による介護報酬ファクタリングのサービスを利用し、介護給付費等の債権譲渡を行っている事業所が交付対象事業所に含まれる場合には、補助金の適正な執行の観点から、債権譲渡を行っていない事業所の振込先口座又は都道府県に届け出た口座に支払(振込)を行うこととする。また、各都道府県の判断において、事業所ごとに支払を行うこととしても差し支えない。なお、事業者に対する支払時期等については、介護サービス事業者等の経営にも配慮し、各都道府県において、可能な限り早期の支払となるよう、適切な運用に努められたい。
(5)その他
① 本事業による賃金改善については、介護報酬における処遇改善加算による賃金改善額には含めないこととする。
② 交付額については、同一の設置者・事業者が運営する他の介護サービス事業所等(本補助金交付を受けている介護サービス事業所等に限る。)における賃金改善又は職場環境改善経費に充てることができる。
③ この実施要綱に基づき実施する事業に要する費用(他の補助金等の対象となる支援は除く。)については、別に通知する「令和7年度介護保険事業費補助金(介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業等)交付要綱」に基づき、実施計画を勘案の上、予算の範囲内で国庫補助を行うものとする。
④ 本事業の実施にあたり、本要綱に定めのない事項については、厚生労働省老健局老人保健課と協議の上、決定する。
⑤ 令和6年能登半島地震による災害の被災地域(石川県等)においては、本事業による措置により、被災地域における介護従事者の人材確保への対応を進めるものとする。
 
 
別紙1
表1 介護保険事業費補助金(介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業)対象サービス(6(1)に該当するサービス)
1 サービス区分
交付率
2 ①+②+③
(うち賃金改善経費分)
3 ①+③
(うち賃金改善経費分)
4 ①
(うち賃金改善経費分)
(参考)②
(参考)③
訪問介護
26.4% (21.6%)
20.4% (15.6%)
15.6% (15.6%)
6.0%
4.8%
夜間対応型訪問介護
20.4% (17.4%)
16.2% (13.2%)
13.2% (13.2%)
4.2%
3.0%
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
20.4% (17.4%)
16.2% (13.2%)
13.2% (13.2%)
4.2%
3.0%
(介護予防)訪問入浴介護
20.4% (17.4%)
16.2% (13.2%)
13.2% (13.2%)
4.2%
3.0%
通所介護
19.2% (16.2%)
15.6% (12.6%)
12.6% (12.6%)
3.6%
3.0%
地域密着型通所介護
24.6% (21.0%)
20.4% (16.8%)
16.8% (16.8%)
4.2%
3.6%
(介護予防)通所リハビリテーション
16.8% (14.4%)
13.8% (11.4%)
11.4% (11.4%)
3.0%
2.4%
(介護予防)認知症対応型通所介護
34.8% (28.8%)
27.6% (21.6%)
21.6% (21.6%)
7.2%
6.0%
注 介護予防・日常生活支援総合事業によるサービスを行う事業所は、第一号訪問事業は訪問介護と、第一号通所事業は通所介護と同じとする。
注 短期利用型サービスも含む。
 
表2 介護保険事業費補助金(介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業)対象サービス(6(2)に該当するサービス)
1 サービス区分
交付率
2 ①+②+③
(うち賃金改善経費分)
3 ①+③
(うち賃金改善経費分)
4 ①
(うち賃金改善経費分)
(参考)②
(参考)③
(介護予防)特定施設入居者生活介護
21.0% (17.4%)
16.8% (13.2%)
13.2% (13.2%)
4.2%
3.6%
地域密着型特定施設入居者生活介護
21.0% (17.4%)
16.8% (13.2%)
13.2% (13.2%)
4.2%
3.6%
(介護予防)小規模多機能型居宅介護
24.0%
(19.2%)
18.6%
(13.8%)
13.8%
(13.8%)
5.4%
4.8%
看護小規模多機能型居宅介護
18.0% (15.0%)
14.4% (11.4%)
11.4% (11.4%)
3.6%
3.0%
(介護予防)認知症対応型共同生活介護
27.0%
(21.6%)
20.4%
(15.0%)
15.0%
(15.0%)
6.6%
5.4%
介護福祉施設サービス
23.4%
(19.2%)
18.6%
(14.4%)
14.4%
(14.4%)
4.8%
4.2%
地域密着型介護老人福祉施設
23.4% (19.2%)
18.6% (14.4%)
14.4% (14.4%)
4.8%
4.2%
(介護予防)短期入所生活介護
23.4% (19.2%)
18.6% (14.4%)
14.4% (14.4%)
4.8%
4.2%
介護保健施設サービス
15.6% (13.2%)
12.6% (10.2%)
10.2% (10.2%)
3.0%
2.4%
(介護予防)短期入所療養介護(老健)
15.6%
(13.2%)
12.6%
(10.2%)
10.2%
(10.2%)
3.0%
2.4%
介護医療院サービス
10.8%
(9.6%)
9.0%
(7.8%)
7.8%
(7.8%)
1.8%
1.2%
(介護予防)短期入所療養介護
(病院等・医療院)
10.8%
(9.6%)
9.0%
(7.8%)
7.8%
(7.8%)
1.8%
1.2%
注 短期利用型サービスも含む。
 
表3
1 サービス区分
2 交付率
(うち賃金改善経費分)
(介護予防)訪問看護
13.2%
(13.2%)
(介護予防)訪問リハビリテーション
10.8%
(10.8%)
居宅介護支援、介護予防支援
15.0%
(15.0%)
注 介護予防・日常生活支援総合事業による第一号介護予防支援事業を行う事業所は、居宅介護支援、介護予防支援と同じとする。
 
表4 介護保険事業費補助金(介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業)非対象サービス
1 サービス区分
2 交付率
(介護予防)福祉用具貸与、特定(介護予防)福祉用具販売、
(介護予防)居宅療養管理指導
0%
 
表5 職場環境等要件
区分
内容
入職促進に向けた取組
①法人や事業所の経営理念やケア方針・人材育成方針、その実現のための施策・仕組みなどの明確化
②事業者の共同による採用・人事ローテーション・研修のための制度構築
③他産業からの転職者、主婦層、中高年齢者等、経験者・有資格者等にこだわらない幅広い採用の仕組みの構築(採用の実績でも可)
④職業体験の受入れや地域行事への参加や主催等による職業魅力度向上の取組の実施
資質の向上やキャリアアップに向けた支援
⑤働きながら介護福祉士取得を目指す者に対する実務者研修受講支援や、より専門性の高い介護技術を取得しようとする者に対するユニットリーダー研修、ファーストステップ研修、喀痰吸引、認知症ケア、サービス提供責任者研修、中堅職員に対するマネジメント研修の受講支援等
⑥研修の受講やキャリア段位制度と人事考課との連動
⑦エルダー・メンター(仕事やメンタル面のサポート等をする担当者)制度等導入
⑧上位者・担当者等によるキャリア面談など、キャリアアップ・働き方等に関する定期的な相談の機会の確保
両立支援・多様な働き方の推進
⑨子育てや家族等の介護等と仕事の両立を目指す者のための休業制度等の充実、事業所内託児施設の整備
⑩職員の事情等の状況に応じた勤務シフトや短時間正規職員制度の導入、職員の希望に即した非正規職員から正規職員への転換の制度等の整備
⑪有給休暇を取得しやすい雰囲気・意識作りのため、具体的な取得目標(例えば、1週間以上の休暇を年に●回取得、付与日数のうち●%以上を取得)を定めた上で、取得状況を定期的に確認し、身近な上司等からの積極的な声かけを行っている
⑫有給休暇の取得促進のため、情報共有や複数担当制等により、業務の属人化の解消、業務配分の偏りの解消を行っている
腰痛を含む心身の健康管理
⑬業務や福利厚生制度、メンタルヘルス等の職員相談窓口の設置等相談体制の充実
⑭短時間勤務労働者等も受診可能な健康診断・ストレスチェックや、従業員のための休憩室の設置等健康管理対策の実施
⑮職員の身体の負担軽減のための介護技術の修得支援、職員に対する腰痛対策の研修、管理者に対する雇用管
理改善の研修等の実施
⑯事故・トラブルへの対応マニュアル等の作成等の体制の整備
生産性向上(業務改善及び働く環境改善)のための取組
⑰厚生労働省が示している「生産性向上ガイドライン」に基づき、業務改善活動の体制構築(委員会やプロジェクトチームの立ち上げ、外部の研修会の活用等)を行っている
⑱現場の課題の見える化(課題の抽出、課題の構造化、業務時間調査の実施等)を実施している
⑲5S活動(業務管理の手法の1つ。整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字をとったもの)等の実践による職場環境の整備を行っている
⑳業務手順書の作成や、記録・報告様式の工夫等による情報共有や作業負担の軽減を行っている
㉑介護ソフト(記録、情報共有、請求業務転記が不要なもの。)、情報端末(タブレット端末、スマートフォン端末等)の導入
㉒介護ロボット(見守り支援、移乗支援、移動支援、排泄支援、入浴支援、介護業務支援等)又はインカム等の職員間の連絡調整の迅速化に資するICT機器(ビジネスチャットツール含む)の導入
㉓業務内容の明確化と役割分担を行い、職員がケアに集中できる環境を整備。特に、間接業務(食事等の準備や片付け、清掃、ベッドメイク、ゴミ捨て等)がある場合は、いわゆる介護助手等の活用や外注等で担うな ど、役割の見直しやシフトの組み換え等を行う。
㉔各種委員会の共同設置、各種指針・計画の共同策定、物品の共同購入等の事務処理部門の集約、共同で行う ICTインフラの整備、人事管理システムや福利厚生システム等の共通化等、協働化を通じた職場環境の改善に向けた取組の実施
やりがい・働きがいの醸成
㉕ミーティング等による職場内コミュニケーションの円滑化による個々の職員の気づきを踏まえた勤務環境やケア内容の改善
㉖地域包括ケアの一員としてのモチベーション向上に資する、地域の児童・生徒や住民との交流の実施
㉗利用者本位のケア方針など介護保険や法人の理念等を定期的に学ぶ機会の提供
㉘ケアの好事例や、利用者やその家族からの謝意等の情報を共有する機会の提供
 
 

別紙様式2(1/2)

別紙様式2(2/2)

別紙様式2-1(1/2)

別紙様式2-1(2/2)

別紙様式2-2(1/2)

別紙様式2-2(2/2)

別紙様式2-3

参考1・参考2

別紙様式3

別紙様式3-1(1/2)

別紙様式3-1(2/2)

別紙様式3-2

別紙様式4

別紙様式5
 
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